こんにちは!矢野です。
鉄に発生する錆(サビ)について今日は書いてみたいと思います。

道端のサビたドラム缶
サビについてどんなイメージをもっていますか?
もしかするとマイナスなイメージを持っている方もいるかもしれません。
僕も少し前まではそうでした。
「サビって朽ちてしまったもの。古びてしまったもの」という感じです。
でも、ここ最近で鉄サビに対する考え方がガラッと変わってきました。
今はサビたドラム缶なんかを見つけると(上の写真みたいな)
「すっげ〜いいサビ方だ!!」
なんていう目線になっていたり(-c_,-` )
ちょっとした意識の違いで、価値というのはガラッと変わってしまうということを痛感しています。
サビの種類
まずは、サビの種類をみてみましょう。一言でサビと言ってもいろいろと種類があります。
中でも多くの方が目にしているのは赤サビという種類のサビです。
赤サビ
赤サビは酸素によって、鉄の表面にできる酸化水酸化鉄のことです。
赤茶色のものでおそらくたくさんの人が目にしている一般的なサビです。
赤サビは進行がとても早くて、少し赤サビができるとそこからどんどん広がっていきます。
黒サビ
黒サビは、赤サビと同様に鉄に発生するサビです。
ただ、赤サビとは違って鉄の表面に固くしっかりと定着するので逆に鉄を保護してくれる役割があったりします。ホームセンター等で赤サビを黒サビに変換する薬品などがありますが、車の下の部品などに赤サビが発生した場合に、化学変化で黒サビに変換させてそれ以上サビさせないようにする効果もあるといわれています。
白サビ
珍しいところでは、白サビというものもあります。
白サビは、亜鉛酸化物がメッキの表面に作られてくっついているもので、白っぽい粉のような見た目のサビです。
青サビ
青サビは目にしたことがあるかもしれません。主に銅に対して発生するのでとても古い10円玉なんかに青サビがついていたりしますね。実は腐食を防ぐ役割があったり、抗菌効果などもあるらしいです。
サビにもいろいろな種類がある
ひとことでサビといっても、色々な種類があることがわかりましたね!
それに、赤サビのように母材を劣化させるばかりのものではなく、黒サビや青サビのように逆にコーティングのような役割を担ってくれるサビもあることがわかりました。
サビから感じる歴史

深い色のサビ
サビた鉄から感じられる歴史があると思っています。赤サビは水によって進行が早まったりするので、雨ざらしになっていたり水の通り道なんかはより一層サビて垂れていたり。
そんなところにその「モノ」の歴史をみれたような気がして、とても価値を感じるんです。
上の写真のように何層にも重なったサビは深みがあります。
サビ看板をつくったり
MUKU-MOでは以前、あめつち珈琲さんからのご依頼でサビた鉄板の看板を作成しました。
鉄板をわざとサビさせて、その上からペイントでロゴを印字しました!
MUKU-MOスタッフとしても、とてもカッコイイ仕上がりで、オーナーさんにもとても喜んでもらえた看板です。
こういった看板は、出来上がったときが完璧ではなくて、使い込んでいくうちにまたドンドンとサビて、もっと深みを増していくと思います。
デザイン自体はシンプルなものですが、素材のアジを活かした唯一無二のサビ看板です!
サビ看板の詳細はこちら▼
サビに刻まれる歴史
総じて言えることは、サビとはアジであり、その”モノ”の歴史そのものなんだということ。
どんな歴史をたどって今の状態になったのか。なんて考えていると妄想がとまらなくなってきますw
今日は「錆」の「ワビサビ」について考えてみました。