どうも!やのです。
家具に限らず、家具でも雑貨でも何でもいいのですが、
「愛着のわく家具(もの)」ってどういうものなのかを考えてみました。
「愛着がわく」って「大事に使いたい」って思えるかどうか
大事にものを扱う。これって現在の世の中では少ない考え方なのかもしれません。
安い商品がたくさんあふれてて、「壊れたら買い換えればいいやあ。」って思ってしまう家具やモノ。そんな考え方全てを否定するわけではありませんが、大事に扱われた何十年モノの家具って、実際に見てみるとすごく歴史を感じるし、アジがあっていいなあと思うのです。
先日小学校にいく機会があったんですが、小学校の机もまた歴史があります。
- 落書きの後
- ぶつけてへこんでたり
- 角が削れて丸くなっていたり
- カッターや彫刻刀で掘られてたり(良い子は真似しないように)
一見すると、ただの傷だらけの机ですが、そこにはたくさんの生徒たちに使われてきた歴史が詰まっています。
新品の状態のときは、キレイだけど「思い」が詰まっていない状態。
そこから使っている人が歴史を刻んでいく机。。。
それってすごく素敵なことだと思いませんか。
安い量産品だとそれができない
誤解のないように言うと、安い量産品だと歴史を刻む前に使い物にならなくなってしまいます。
例えば木目のプリントが施されたテーブルの場合。プリントの木目なので、ひっかけたりぶつけたりするとプリントがはがれてしまって、下地の合板が見えてしまいます。
ここには「アジ」という感覚は感じられません。アジではなく、ただのキズ。これはマイナス要因です。
でも無垢の木をつかった天板の場合。
考え方次第ですが、キズは「愛着」になりえます。
傷ついてしまった時は、ちょっと悲しかったりもしますが、数年後、数十年後にはそんなことは気にならず、逆に
「ああ、あの時ここにぶつけて傷ついたよね〜」と思い出に変わるわけです。
プリント合板の天板の場合は、そう思うことはちょっと難しい。
プリントがところどころ剥がれて、手触りもちくちく、ざらざら。見栄えだって決して良くはならないでしょう。
買った時の新品の状態が100点とするなら、使っていくうちにどんどん点数が下がっている感じです。
じゃあ逆に素材にこだわった、無垢の家具だとどうでしょう。
感覚値ですが、最初の点数は100点だったとしたら、使う人によっては200点になることだってあります。
もちろん使い方によっては50点になるかもしれませんが…(;_;)
愛着ってどうやったらうまれるのか
じゃあ、愛着ってどうしたら持てるの?という話ですが、これはもう「心がときめくかどうか」だけだと思うんですよ。
まずは、購入時の段階で「好き」じゃないといけません。というか好きじゃないと買わないとは思いますが。
好きなものってやっぱり大事にしたいと思います。ちょっと汚れちゃったから拭いておこう。ってな具合で、好きなら気になってしまうもの。
これが逆に「安いから」という理由で選んでいたとしたら、そういう感覚にはなりません。
安かったし、壊れたらまた買えばいいや。という感じだと、やっぱり愛着って生まれない気がします。
キズも愛着。シミも愛着。ただ、キズがついてもカッコイイ家具を
なかなか文章にするのが難しいんですが、まず最初の一歩として「キズがついてもカッコイイ家具」を選ぶのが大事でしょう。
上の方に書いたみたいに、プリント合板でできた家具は「キズがついたらかっこ悪い家具」になってしまいます。
キズがついてもカッコイイ家具ってどんなの?と聞かれると、それはやっぱり「素材にこだわった家具」だと思います。無垢の天板とかね。
無垢の家具はメンテナンスは大変
で、良いことばかり書いていてもあれなので、逆のことも書きますが、無垢の家具はメンテナンスが大変です。
無垢の天板とかだと水も染みこむし汚れをそのままにしてたら、木の中の方まで染み付いてしまいます。
鉄脚のテーブルとかだと、鉄部分はほったらかしにしてたらサビサビになってしまいます。(それがカッコよくなることもありますが)なので鉄部分を定期的にオイルで拭きあげたりするメンテナンスが必要。
そんな感じで、無垢の素材を使った家具はメンテナンスに手間がかかってしまうんですよ。
ただ、こんなこともいえます。
「メンテナンスこそ、愛着への第一歩」
手のかかる子どもはカワイイ。
って言葉がありますが、そんな雰囲気で手がかかった家具(モノ)には不思議と愛着が生まれます。
そうしてみてみると無垢の家具は、手のかかる子どものようなもの(*´д`*)
一緒に生活していくなかで、ただの無垢材の家具が「カワイイ子どものような家具」に変身していくような気がします。
これぞ愛着。
MUKU-MOの家具づくりもそうでありたい
MUKU−MOでは、無垢の材料にこだわった家具をお作りしています。
「世界にひとつだけのお気に入りの家具を」とうたいながら、オーダーメイドでの家具づくりもしていますが、これは「愛着のわく家具への第一歩のお手伝い」をしているに過ぎません。
家具はお客様のもとに届いてからの時間の方が圧倒的に長いのです。
だから最初にお気に入りの家具をおつくりすることは、その後、その家具に愛着をもってもらう第一歩というわけです。
まわりくどくなってしまいましたが、家具づくりとは、ただ「モノとしての家具」をつくっているわけではなく、そのお家の歴史を刻むものとして考えて作っているつもりです。
世界中の人にMUKU-MOの家具を使ってほしいなんて思いません。
好みもあるし、ここまで書いたことを理解できないって方がいることもわかります。
ただ、そういったメンテナンスも含めて楽しめる、歴史を刻んでいける家具を求めていた!という方には、自身をもってMUKU-MOの家具をおすすめできます!!
家具に命を吹き込むのは職人ではなく、実際に使われる方。
そんな素敵なオーナーさんにこれからも出会っていくのが楽しみです(*´д`*)